物品の輸送、保管、取引、使用などに当たって、その価値及び状態を維持するために適切な材料、容器などに物品を収納すること、およびそれらを施す技術、または施した状態。これを個装、内装及び外装の3種類に大別する。パッケージングともいう。個装とは物品個々の包装で、物品の商品価値を高めるため、または物品個々を保護するために適切な材料、容器などを物品に施す技術、または施した状態。商品表示など情報伝達の媒体にすることもできる。内装とは包装貨物の内部の包装で、物品に対する水、湿気、光熱、衝撃などを考慮して、適切な材料、容器などを物品に施す技術、また施した状態。物品または個装を、1個または2個以上適切な取引単位にまとめて包装する。外装は包装貨物の外部の包装で、物品または包装物品を箱、袋、たる、缶などの容器に入れ、または無容器のまま結束し、記号、荷印などを施す技術、または施した状態。パッキングともいう。物品を輸送する際、物品の保護や取り扱い上の作業性を配慮して行う技術、状態のことで、必要に応じて、材料、包装方法、形態、緩衝、固定、防湿、防水技法などを施すことがある。包装貨物の外部の包装を指す。包装には、物品が生産から消費されるまでの輸送、保管、荷扱い、販売、使用などの諸過程において、①中身製品の品質低下を防ぎ保護する、②中身製品の安全・衛生を確保し、損傷から守る、③製品の取り扱いを便利にする、④製品を販売しやすくする、⑤購入者、使用者にとって必要かつ正確な情報を伝達する、などの役割りが必要とされている。包装の分類は、目的、方法、技法、内容品、輸送手段、仕向地などの観点からさまざまな分け方があるが、一般的には商業包装と工業包装、または生活者(消費者)包装と輸送包装に分ける。包装が果たすべき社会性として、①過大・過剰包装の是正と包装の適正化、②包装の公正表示、ごまかし、うそつきの排除による包装の信頼性の確立、③包装における衛生・危害両面にわたる安全性の確保、④包装廃棄物の回収と処理、⑤包装資源の問題と再商品化、再資源化、リサイクリング、などがある。