BLOG

実際にお客様に求められてこそのサービス

CATEGORY /  事例集

前回までの事例説明で、なんとなく物流業者が提供するサービスがどんなものなのか、イメージ頂けているかと思います。しっかりとした手順を踏んで、お客様との信頼関係を築きつつ、より具体的な数値目標を立てて、概算のご提案を実施する。さらに、提案した内容の実行も、しっかりと計画した上でB社が行い、さらなる信頼関係を構築しています。この物流サービスの事例集の取りまとめとして、依頼元であるA社と物流会社B社の取り組み内容と、実際の請求科目について、若干補足した上で説明したいと思います。

   

まず、B社がA社に提供した作業は、

ステップ1:業務分析のための機密保持契約を結ぶ。

ステップ2:分析内容に基づきシステム設計や業務フローなど基本的な業務内容を確定の上、見積もりの作成・提出。その見積もりに基づいた費用シミュレーションも含んだ提案。

ステップ3:サービスレベルすり合わせ、作業手順の確定、導入計画の立案などの業務開始前準備。

ステップ4:現場との実際の移管にともなう打合せ。運送や資材会社など供給者との契約締結。

ステップ5:移管業務の手配。管理システムの開発、導入。

ステップ6:管理倉庫での商品の入出荷業務。得意先に合せて流通加工業務(値付け、アソート、ギフト加工など)。輸送配送、通関業務。

   

これらをサービス内容で分類すると、①総合物流管理サービス、②倉庫管理サービス、③輸配送管理サービス、④国際物流管理サービスの大まかに4つに分けることができます。今回のB社は、とくに①の総合物流管理サービス(業務分析、導入効果の提示、業務フローやシステム企画、開発、導入など)を提案時には無償、受託後手数料として頂き、②の倉庫管理サービスと③の輸配送管理サービス、④の国際物流管理サービスに関して細かく提案することとしたようです。このように、物流のサービスを提供する側が、明確にサービスについて意識している会社は、それらのサービス提供するためのコストと売上のバランスがどのようになっているのかを理解しています。また、自分たちが提供するサービスがお客様にどんな価値を持っているのかも、これも理解していると言えます。ちなみに、今回の物流サービスを実現するにあたって、B社が提示した請求項目は、荷役料(決められた保管場所への入庫、指示に合わせた出庫、配送先別、方面別の仕分け、荷渡し作業)、輸配送管理料(お客様の要望に合わせて合理的に輸配送し管理する作業)、流通加工料(商品が適正なものか、個数に間違いがないかのチェック、包装、詰め合わせ、ラベル貼り、検針、荷札付け、値札付け、組み立て作業)、通関料(お客様の貿易のお手伝いをする作業)、物流管理料(物流設計作業、商品企画作業、システム設計作業)、保管料(商品を効率的に格納し預かる作業)、情報管理料(情報接続、情報交換、伝票送付作業)となります。

   

今回の事例で、物流会社がお客様に提供する物流サービスをしっかりと理解することの重要性を感じて頂けたと思います。一方で、サービス意識の低い会社は、お客様にどのように対応しているでしょうか。例えば、仕事を取るためにしっかりとした裏付けや調査もなく現在取引している企業の単価より安くすること、ただただお客様の指示待ちで言われたことだけをやること、取引先などに安い単価を強要することなどが挙げられます。もちろん、お客様にご提案した時には、一見コストが安くなり、なんでも要望を聞いてくれるいい会社という印象を受けるかもしれませんが、実際にこのようなサービス意識の低い会社は、自社のサービスを意識していないため、そのサービスの問題点を理解しておらず、品質の悪化やコスト増の危険が溢れているのです。一般的にお店で購入できる商品も、どんどん新商品が発売されます。物流サービスも同じです。お客様が何を求めているのか、阪南倉庫もしっかりと意識した上でサービスを見直して、この事例会社B社のようにお客様と信頼関係を築かせて頂きたいと思います。

   

   

#事例集

#荷役料

#輸配送管理料

#流通加工料

#通関料

#物流管理料

#保管料

#情報管理料

関連用語

一覧へ