コロナ禍による劇的な変化も含めて、時代の流れで物流業界が注目されている中で、一般の方の目に触れ難いとはいえ、物流専門紙である物流ニッポン様(http://logistics.jp/media/)を始めとしてメディアの皆様の担われている広報としての役割は非常に高いです。最近、私が理事長をさせて頂いている近畿倉庫事業協同組合での行事を取材頂く機会も増えて、記事としてご掲載頂いておりますが、ご掲載頂くたびに同業の方からのお問い合わせや、知り合いの方からのメッセージを頂戴いたしております。改めて、しっかりと活動しつつ、各社メディア様に御取材頂いて、広報活動を通して業界発展に繋げていければと思っております。
実際に取材頂いたときに、少し(いや長めの(笑))雑談をさせて頂いているのですが、私から必ずお話させて頂くのが、物流事業者同士の連携についてです。物流は、商品(もの)の流れのネットワークですが、そこに関係する事業者は物流事業者だけでも必ず複数になります。ただ、この複数の物流事業者の連携となると、なかなかハードルが高く、個々に活動していることがほとんどです。実際に連携すれば業務の合理化に繋がることが分かっていても、なかなか連携できていない現状に、協同組合としてどのように活動すべきなのか、また各物流事業者がどのように振る舞うべきなのか、そんな雑談をさせて頂いている中で、物流ニッポン様より「ではそのテーマで座談会を開いてみてはどうでしょうか?」とご提案を頂き、それが実現いたしました。
今回、「倉庫・運送協業の形」というテーマで座談会に参加させて頂いたのですが、運送事業者の皆様は近畿トラック青年協議会(KTS)の役員の皆様、倉庫事業者は倉庫業青年経営者協議会の仲間でした。運送事業者の皆様の会社概要は以下の通りです。
KTS現会長、和歌山県の有限会社野嶋運送(http://nojima-express.co.jp/nojimatop.html)
代表取締役社長 野嶋利基様
⇒1966年創業で青果や水産物の輸配送を中心に発展。その後食品の流通加工など付加価値の高い物流業務を展開し、さらにそれらを食品加工業にまで発展させて展開しています。
KTS現副会長、大阪府の宏栄産業株式会社(http://www.koueisangyou.com/)
代表取締役社長 林英司様
⇒1978年創業で主に鋼材の輸配送を中心に発展。鉄という非常に取扱いが難しい商材で得たノウハウを生かして、多種多様な車両を配備して幅広い提案を異業種にも展開。さらに、新しい試みとして官公庁向けのオフィスデザイン制作やレイアウト変更、移転作業なども展開しています。
KTS現副会長、兵庫県のワールドライン株式会社(https://www.world-l.co.jp/)
代表取締役社長 稗田健吾様
⇒2002年創業でプラスチック製品の輸配送から発展。九州から中京地区まで配送エリアを拡大し、雑貨などさらに品目を増やしながら展開しています。今年2021年に物流商材(ストレッチフィルム)のECによる販売を始めています。
倉庫会社の皆様の会社概要についてもご説明しますと、
滋賀県の琵琶倉庫株式会社(https://www.biwasoko.co.jp/)
代表取締役社長 笹原司和様
⇒1906年創業。米類や肥料・飼料を中心に、繭乾燥業や固形燃料の製造など保管業務と連動したサービスも展開。現在は産業エンジンや手芸雑貨など、細かいロット管理が必要な商材を中心に、近中長距離配送の輸配送業務も絡めて、飲料・化学原料・資材・繊維製品など多岐に展開しています。
大阪府の谷川運輸倉庫株式会社(https://www.tanigawa-net.co.jp/)
代表取締役社長 谷川隆史様
⇒1901年創業。新聞用紙の保管と配送から発展。時代の流れとともに船、鉄道、トラックと、輸送手段の変化とともに拠点を展開し発展。紙の専門物流事業者として、巻取り紙、板紙、段ボール原紙、包装用紙など用途に合わせた保管と管理体制を確立し、さらに砂糖や建築資材など、持っている資産を最大限生かせる営業を展開しています。
そして最後に阪南倉庫株式会社となっています。(阪南倉庫の説明については、文字数の都合上割愛させて頂きます(笑))
記事の詳細については、今回進行頂いた大阪産業大学(https://www.osaka-sandai.ac.jp/)経営学部教授の浜崎章洋様より、4つのポイントについてご質問頂きました。
・現状の課題とその解決策について?
・お互いの業界に対してのイメージは?
・どのような協業の形を思い描いているか?
・今後挑戦したい分野、成長の可能性がある分野について教えてほしい
非常にシンプルな質問で、それぞれ各社が問題意識をもっているからこそ、熱く回答できるそんな質問でした。結果非常に盛り上がり、設定頂いた時間を大幅にオーバーして終了しましたが、またこのメンバーで語り合いたいと思える本当に良い時間であったと思います。具体的な内容については、当社のホームページのNEWS欄(https://capsohn.co.jp/news/316/)に掲載しましたので、そちらをぜひご覧ください。
ただ、せっかくこのブログで触れましたので、少し裏話をお話しますと、座談会オープニングは、皆様緊張されて非常に硬かった上に、内容が盛りだくさんで時間が限られているので、時間を気にしながらの会話になっていましたが、だんだんと共通の課題やその解決策を話す内に盛り上がり、さらにお互いがもっていたイメージとして、赤裸々な意見(運送事業者様から見ると倉庫で待たされて困っているとか、倉庫事業者としては運送事業者の皆様はICTの投資に慎重であるとか)なども出し合える雰囲気になってきました。まずは、まだまだお互いにコミュニケーションが取れていないというのが共通認識であり、単価を安くする叩き合いは避けて、お客様を巻き込んだ対話をしたいという話になりました。また、協業の形については、より具体的なアイデアが必要ですが、その具体案が示せていないので、そのための対話をもっと増やしたいというお話になり、もう少しざっくばらんに語り合えるように、この座談会の打ち上げをしようということになっております(笑)。過去、現在、未来と各社が考えていることを知って、また共通認識をもっともっと増やした上で、新しい物流の形を共に創造できるように、しっかりと議論していきたいと改めて思いました。
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