運輸業が、本来の輸送あるいは保管だけでなく、物流のあらゆる機能を顧客である荷主に提供するサービス方式をいう。その目的のひとつは顧客である荷主との密着度を高め、総合的なサービスを行うことにより、荷主の物流の総合的な代行者になることによって荷主にとって不可欠な運輸業者となり、将来にわたって契約を持続することである。もうひとつは付加価値の獲得である。輸送は、運賃によって独自の付加価値を獲得することができないので、法律の規制の少ないその他の物流機能をサービスとして行うことによって、そこから大きな付加価値を獲得しようというものである。かつて、元請けという形で輸送以外の荷主の物流の多くの機能の代行をするものはあったが、1980年代に入って物流量の伸びがバブル期を除いては小さくなってきたために、運輸業の中からビジネスチャンス獲得のためにこの一貫物流サービスをビジネス目標としようという声が出てきた。とくにトラック業は運賃競争に入っており、運賃が低く抑えられているために輸送サービス以外に出ていかざるをえないという事情もあり、荷主企業が物流の包括的な委託(アウトソーシング)を望むという事情もあった。3PLはこの流れの中にある。
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