NACCS(通関情報処理システム)は、独立行政法人通関情報処理センターが運営する官民共同利用型のオンラインシステムで、国際物流に関連する民間業者と税関をオンラインで結び通関等の処理や民間業者の貨物関連業務を通じて国際物流のスピードアップや効率化を行うシステムである。航空貨物と海上貨物の各システムに大別され、それぞれAir-NACCSおよびSea-NACCSと称される。海上貨物の通関業務のコンピュータ化が1991年から東京都横浜で開始されて以来各港で稼働を開始している。主な対象業務は、輸入貨物が本船入港から輸入許可時に貨物が蔵置されている保税地域からの搬出まで、また輸出貨物は本船の入出港時から貨物の搬出入までの関連民間業務を対象としている。1999年10月に稼働開始した更改Sea-NACCSでは、専用端末機が廃止され、UN/EDIFACT対応も可能になり、対象業務も輸入では入港、貨物の船卸しから国内引取りまで、輸出では貨物の保税地域搬入から船積み、出港までの業務に拡大された。Air-NACCS(航空貨物通関情報処理システム)は1978年8月、航空運送貨物にかかわる一連の税関手続きおよび関連民間の業務処理のため稼働開始した。航空貨物の輸出入申告に関し、このシステムにより全国で通関されている。従来のAir-NACCSに代わり㈱NTTデータが、通関情報処理システムNACCSと企業のシステムを効率よく接続できるゲートウェイソフトウェアSimGate(シムゲート)を2004年10月から国際物流事業者向けに提供してきた。SimGateは現在、航空貨物の管理を行うAir-NACCSに対応しており、さらに海上貨物の管理を行う次期Sea-NACCS(2008年10月に稼働開始予定)および次期Air-NACCSに対応して2007年9月より販売を開始する。SimGateは、NACCSの利用者(通関業、倉庫業、海貨業など)のシステムとNACCSを接続(EDI接続)する際に利用するゲートウェイソフトウェアである。
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