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時には振り返ることも大切

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大学で物流について学んだ後に、いまの会社に勤めて25年以上経ちます。私は素晴らしいお客様や一緒に働く仲間、お取引先に恵まれて、また物流という天職につくことができて、本当に幸せですし、また日々心から感謝しています。その中でも、2003年に入会し、19年間もお世話になった「勉強と親睦」を理念とした「倉庫業青年経営者協議会(以後倉青協)」では、改めて倉庫業の成り立ちから、サービスの本質、課題の共有から人脈づくりまで、本当にお世話になっております。自分自身のキャリアの7割以上の期間お世話になっていたわけですが、50歳を過ぎた今年、6月の総会をもって卒業することとなります。まあ、さすがに青年経営者という肩書はふさわしくない年齢になってきたと思っていましたので、良いタイミングだと納得しております。お世話になった皆様に心より感謝申し上げます。私にとっての倉青協を振り返ると、入会した時にちょうど100回記念の大会だったのですが、いきなり「環境規制が倉庫業にもたらす影響について」という今考えれば今後の物流政策の潮流となるテーマについて、次の会長が決定されていた川崎陸送(https://www.krt.tokyo/)代表取締役社長の樋口恵一様がご講演されました。普通同業他社の集まる会では珍しく、具体的な数字や事例なども示してご講演頂き、「この会は本音でぶつかる場所なんだ」と直感的に感じました。その後の宴会の場でも本音でぶつかる姿を見てさらに驚きました(笑)。本当にお世話になった会ですので、卒業するにあたりいろいろとお世話になった先輩にご挨拶したいと考えております。今回は、そもそも倉青協をご紹介頂いた太成倉庫(http://www.taisei-warehouse.co.jp/)代表取締役社長鈴木又右衛門様の御会社にお邪魔させて頂きましたので、そのことについて書かせて頂きたいと思います。

鈴木様とは、私が大阪倉庫協会に入った直後に、倉庫協会の全国的なイベントでお隣に座らせて頂き、お話しさせて頂いたのが始まりでした。鈴木様は、ものすごくお話し上手で立て板に水のごとくお話しされますが、さらにお話を聞かれるときの聞き上手さ(合いの手やユニークな受け答え)も素晴らしく、私もその時に感じていた自分自身の課題について、いろいろお話ししたのを記憶しております。その時に、同じような課題を共有できる良い会があるとご紹介頂いたのが倉青協で、「興味があれば資料送るよ。」とおっしゃって頂いたので、お願いしたところ、判子を押す以外のすべての項目を埋めた状態でお送り頂き、びっくりしたのを覚えています(笑)。入会後、鈴木様には大変お世話になり、鈴木様が倉青協の会長をされていた時には、会の運営を取り仕切る運営委員長をお任せいただき、行事を行った北海道・山梨・高知・茨城・アメリカで、各地域の同業他社がどのような経営を行っているのか、その委員会活動を通して学ばせて頂きました。勉強と親睦ですので、もちろん親睦もしっかりできるように、いろいろと段取りをさせて頂いたことも覚えています。

今回、お邪魔させて頂いて、お話しさせて頂いたのは、鈴木様に初めてお会いした時にお話ししたこと(お客様との営業の形、社風の作り方、業務管理のあり方、システムや設備機器など投資の考え方、人材教育や育成、事業承継の進め方、会社の存在意義について)でした。会社の経営は、明確な正解があって進める訳ではありませんので、多くの経営者は、悩むこと迷うことも多くあります。ただ私自身、今回20年近くたって、改めて同じようなテーマでお話しすることにより、自分の考え方の答え合わせができたように感じております。ある意味定点的にご意見を頂ける先輩との関係に心から感謝、感謝です。

最後になりますが、鈴木様は現在日本倉庫協会の広報委員の副委員長をされており、現在国土交通省様が進められている「物流DX」について、さらなる広報活動を考えられています。今回、「物流DXについてどう思う?」とご質問頂きましたが、お時間の都合でお答え出来ておりませんでした。私なりの 物流DXについての考え方についてお答させて頂いて、今回のブログを終えたいと思います。そもそもDXの定義については「シンプルな言葉なのに強いエネルギーを発している(https://capsohn.co.jp/blog/310/)」の回でお話ししましたので、そこを確認ください。さらに今回追加すると、DXとは経営革新(イノベーション)を行うために、現状の把握と分析、変革の実現などを、技術を駆使して行うことなのではないでしょうか。では、ここに物流という言葉が加えられるとどう変わるのでしょうか。物流DXとなると、途端に捉えどころがなくなるのは、対象が「物流事業者」と「物流機能」の2つが存在するからだと思います。物流事業者にとってのDXは、自社の経営改革を実現するためのDXと考えることができます。逆に物流機能のDXは、そもそも今物流はどのような機能があり、それらの機能をどのように向上するのか考える必要があります。物流DXでよく引き合いに出される「フィジカルインターネット」もこの物流機能のDXの典型です。最初の「物流DXについてどう思う?」という鈴木様のご質問の答えとして「まずは、物流事業にとってのDXと物流機能のDXの定義を明確に分ける必要があると思います。さらに、物流団体としては、とくに物流機能のDXが重要になる と思われますので、物流機能の現状を分析した上で、進化するために何が必要なのかを伝えることで、物流機能のDXが見えると思います。」というように、お伝えできると思います。

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