先日、コロナ禍で大変困難な状況の中48名が集まり、倉庫業青年経営者協議会第154回全体会が福岡で開催されました。非常に活発なこの会も、残念ながらこの一年間は今までと同じように開催することは難しかったですが、この会の指針である『勉強と親睦』の内、特に勉強を中心に活動し、会全体を取り仕切る運営委員会はもちろんですが、会員社員の交流を目的とした企業交流委員会や、異業種他団体との交流を積極的に行う広報委員会などが中心となって、リモート会議なども駆使しながら、様々な活動を実施しました。その中でも、今回は直接お会いして、現場を拝見して、議論できるということの大切さを実感し、改めて幸せで恵まれていることに感謝いたしました。このような時期ですので、各所消毒用アルコールの設置、常時マスクの着用、検温の実施など、徹底したコロナ対策をとった上での開催になりましたが、準備頂いた運営委員の皆様、地元幹事の皆様、今回会場で蜜を避けるために600名を収容できる大きな場所をご提供頂いたヒルトン福岡シーホークの皆様、光触媒コーティングで抗菌対策を頂いた富士観光バスの皆様、なによりコロナ禍で大人数の見学を受け入れて頂いた株式会社キョーワ様(https://www.kyowa-logis.co.jp/)に、改めまして心より感謝申し上げたいと存じます。
キョーワ様は福岡県柳川市に本社を置かれるお会社で、有明海に面している利点を生かし、その特産品である海苔の保管業務、加工、さらに製造に至るまでを総合的に受託し、源流から下流までの一貫した流れを構築され、ノウハウを蓄積されています。さらにそのノウハウを他のお客様にも生かして展開し、現在では福岡市内でも多くの倉庫を開設され、福岡から九州、西日本から全国、世界へと目線を上げられているところは、阪南倉庫が目指しているローカルグローバル(グローカル)企業のお手本のお会社だと感じました。今回の見学は、その創業の地である柳川の本社倉庫にお邪魔致しました。バスを降りると段取り良くご案内頂き、掃除の行き届いた倉庫内を見学。最初に海苔のたたみ替え作業を拝見してから、乾燥エリアへ。その後いったん外に出て次は製品加工エリアに。食品加工なので中には入れませんが、見やすいように工程別に写真を貼って頂いていました。最後に食堂に移動して質疑応答タイム。素朴な疑問(なぜたたみ替え作業が生まれるのか?)から、結構専門的な質問(B品の処理方法は?)まで。質問が途切れることはありませんでした。本当にワクワクするような現場でしたが、なにより皆様から気持ちいいご挨拶を頂いて、職場の明るい雰囲気が伝わりました。勉強になります。
私は、仕事柄倉庫業という事業について、いろいろな人とお話する機会がありますが、その事業について前向きにとらえている方もいらっしゃいますが、これからなくなってしまう事業と後ろ向きにとらえている方もおられます。例えば、今後AI技術が進めば、機械化が進み倉庫の仕事がなくなるなどです。ただ、倉庫内で生まれる作業を倉庫の仕事と捉えれば、なくなる作業つまり仕事もあるかもしれませんが、倉庫が担う機能を考えると作業は変化しても、機能は残ると思います。阪南倉庫が大切と考える倉庫の機能は、品質保持機能、価値転換機能、時間調整機能、単位調整機能、店舗補助機能、情報補助機能、物流設計機能の7つですが、今回見学させて頂いたキョーワ様は、今回詳しくお伺いできなかった店舗補助機能と情報補助機能を除いて、すべての機能がお客様満足に寄与できるように設計されており、深い感銘を受けました。特に見学させて頂いた本社倉庫は、当社がなかなか実践できていない価値転換機能を高めた倉庫としてとても勉強になりました。地場に根差した商品の価値を高め、加工し、さらに現在の消費に合わせて生産工程の一部を担っていますが、原材料を備蓄保管しているからこその競争力を存分に発揮してご提案されていることが、見学時に質問させて頂いて強く感じました。
倉庫業は建物があってこそ営業できる事業ですが、だからこそ倉庫が建っている場所にこだわって自社に何ができるか、しっかりと考えることの重要性を勉強させて頂きました。激しく時代が変化している今、我々倉庫業も大きな変化を求められています。ただ、大きな変化も今自分がどこに立っているのか、その立ち位置を理解した上でジャンプしないと、とんでもない空振りをしてしまうのではと感じていましたが、今回倉青協に参加し、キョーワ様を見学することで、阪南倉庫の立ち位置と方向性、さらに目線までを感じることができました。心から感謝です。
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