皆様が日々生活する上でも、常に変化する社会情勢の中、それを敏感に察知して対策を考えることは重要です。これは会社にとっても同じこと。阪南倉庫は、情勢の変化を敏感に察知するために、堺に事務所を置かれている税理士法人今仲清事務所(株式会社経営サポートシステム https://www.imanaka-kaikei.co.jp/)の今仲清税理士様にご協力頂き、月に一回勉強会を開いております。今仲様との会議では、全国の税法に関連する有益な情報はもちろんですが、経営計画の策定、経営助言や、労働問題、助成金や補助金、金融動向、経済情勢、国際情勢などの最新の情報を、様々な事例を交えながら勉強しております。その勉強会で、中小企業向けの新しい金融の形として、大阪中小企業投資育成株式会社(https://www.sbic-wj.co.jp/)をご紹介頂き、2004年から取引を開始しました。
大阪中小企業投資育成株式会社は、中小企業の自己資本の充実を促進し、健全な成長発展を図るために、その企業へ投資等の事業を行うことを目的としています。もう少し簡単に説明すると、一般的に中小企業の資金調達を銀行以外で、株主として出資することで実現させる会社ということになります。また、投資と育成の2つの事業目的を有しており、とくに経営計画のお手伝いや、定期的なセミナーの実施、出資企業のマッチングや、採用支援に至るまで、中小企業の成長を支援する会社の一面もあります。今回私は、そのセミナーに参加し、「ニューノーマル時代における企業のデジタル戦略の在り方」というテーマでお話をお伺いいたしました。
最初にIMD(国際経営開発研究所:International Institute for Management Development)が作成する「世界競争力年鑑(World Competitiveness Yearbook)」の中から、国際競争力について説明がありました。この競争力の順位は、主要64カ国の地域で、競争力に関連する公表統計と企業の経営層を対象とするアンケート調査結果をもとに作成されるものです。2021年版では、日本は31位。真ん中よりちょっと上程度となっています。これを知って「えっ、そんなに低いの?」と思う人もいらっしゃるでしょうし、「そんなことはない。日本は世界一の企業長寿大国。実際はもっと競争力があるはず!」と考える人もいらっしゃると思います。ただ、明確な基準を設けて、分析をした結果であり、セミナーでは実際に競争力を高めるために、国としては行政手続きの合理化、企業においても生産性の向上と機械化、個人にしてもキャッシュレスやマイナンバーの推進など、取り組むべき課題があるというお話しでした。
そのような取り組むべき課題の一つの形として、いまDXが挙げられます。このブログ(https://capsohn.co.jp/blog/310/)でも何度かお話ししてきましたが、DXとはそれ自体が目的化しては駄目、例えば「DXのために機械やシステムを導入します」ということではなく、自社の課題をきちんと分析し、現状から大きく進化するために、新しい技術を活用することがDXであるということでした。ポイントは、この「新しい技術」というところで、実際に自社の課題をしっかりと理解している企業でも、その課題解決にどのような新しい技術が活用できるのかがわからないことも多く、そこがDXを推進する上での問題点であるともお話し頂きました。さらに、DXを推進する上でどのような技術と繋がるのか、アンケートに記入するとわかるガイドラインのようなものもあり、それを活用することも大切ということでした。
今回の講演では、冒頭の国際競争力のお話しも、DX推進のお話しも、実は先人が考える基準が存在し、その基準はどんどん変化しているということ。例えば、現在国際競争力を判断するための基準は、経済状況、政府効率性、ビジネス効率性、インフラの大きな4項目を基に、それぞれ小項目5の計20項目で評価されています。その内容は、以下の通りです。
実際、これを見て31位かどうかが重要ではなく、その順位になっている要因を把握し、それに対してどのように変化していくかが大切であるということ。これは、DXのガイドラインでも同じことがいえると思います。できていないことを把握し、自社なりにどのように変化するのかが、大切なのです。そう考えると、ここで言う国際競争力は、変化量とか変化の幅の順位で、変化し続ける意思があれば、順位を気にする必要がないのではと思いました。一人でも多くの社会人が、変化し続けようと考えれば、世界3位の経済規模を有している日本ですから、国際競争力は十分にあると思います。自信をもって、今すべきことを実行していきたいと思います。
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